こんにちは、薬剤師のルイ(@yakuburo17)です。
花粉症の時期になるとくしゃみや鼻水といった症状がつらいですよね。


花粉症に使用する薬は病院で処方される薬と同じ成分を含む「アレグラFX」という商品がありドラッグストアなどで購入できます。

そこで今回は・・・
こんな方におすすめ
- アレグラFXはどんな薬?
- アレグラFXの副作用は?
- アレグラFXはいつから飲み始めればいいの?
- 医療薬と市販薬の違いはあるの?
というテーマを中心に説明していきたいと思います。
アレグラFXとは?
アレグラFX(成分:フェキソフェナジン)は市販医薬品であり、花粉症の症状である「くしゃみ」「鼻水」を抑える薬です。


アレグラFXの効果と作用機序
アレグラFXは花粉によるくしゃみや鼻水を緩和する「抗ヒスタミン薬」です。
くしゃみや鼻水の原因は花粉によって発生するヒスタミンの作用が原因のためアレグラを服用することでヒスタミンの作用をブロックすることができます。


アレグラFXの医療薬と市販薬の違い

医療薬と市販薬では効能効果と用法用量以外は違いがありませんので医療薬と市販薬はほぼ同じ薬といえるでしょう。
そのため、時間的な余裕がない人や軽症の場合は市販薬も選択肢の一つになります。

効能効果と用法用量の違い
名称 | 主成分(1錠あたり) | 用法用量 | 効能効果 |
アレグラFX | フェキソフェナジン60mg | 成人(15歳以上):1回1錠1日2回朝夕 | 花粉、ハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状の緩和(鼻水、くしゃみ、鼻づまり) |
アレグラFXジュニア | フェキソフェナジン30mg | 7歳~11歳:1回1錠1日2回朝夕 12歳~14歳:1回2錠1日2回朝夕 |
花粉、ハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状の緩和(鼻水、くしゃみ、鼻づまり) |
フェキソフェナジン | フェキソフェナジン30mg,60mg | 成人:1回60mgを1日2回 7歳~11歳:1回30mgを1日2回 12歳~:1回60mgを1日2回 |
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹、アトピー性皮膚炎など)における痒み |
市販薬では鼻水などの鼻のアレルギー症状のみですが、医療薬ではアレルギー性鼻炎のほかにも蕁麻疹や皮膚疾患による痒みにも使用されています。


成分はもちろんのこと、添加物や錠剤の大きさも同じです。

注意ポイント
アレグラFXを飲み始めているのに症状が悪化してきている場合は、薬が合っていないか効果が不十分と考えられるので病院受診をオススメします。
服用可能な年齢の違い
名称 | 対象年齢 |
フェキソフェナジン | 7歳~(年齢により用量が異なる) |
アレグラFX | 15歳~ |
アレグラFXジュニア | 7歳~14歳(年齢により1回量が異なる) |
アレグラFXは15歳未満の小児は服用できませんが、医療用では7歳以上から服用できます。


しかし、市販薬では小中学生向け(7歳以上)からの「アレグラFXジュニア」という商品があります。
アレグラFXジュニアはフェキソフェナジンが30mg含まれており、アレグラFXの半分の量となっています。

注意ポイント
アレグラFXジュニアは年齢により1回量が異なるので、用法用量を確認した上で服用してください。
アレグラFXの特徴
アレグラFXは他の市販薬と比較して眠気などの副作用が少ない市販薬です。


眠気が起こりにくい
アレグラFXのような花粉症の薬は覚醒を司っているヒスタミンをブロックするため眠気がでます。

しかし、アレグラFXは脳内に作用しにくいため他の花粉症の薬と比較しても眠気は起こりにくいです。

現在、「乗物または機械類の運転操作をしないでください」といった注意喚起がされていない市販薬は「アレグラFX」「クラリチンEX」のみです。
ポイント
抗ヒスタミン薬を服用して、眠気を感じなくとも無自覚のうちに集中力、判断力が低下していることを「インペアード・パフォーマンス」といいます。眠気はなくとも作業効率が低下する場合もあるため、このようなデメリットも知ったうえで使用しましょう。
口の渇き、便秘などの副作用が少ない
抗ヒスタミン薬は第一世代と第二世代に分類され、第二世代は眠気や口の渇き、便秘などの副作用が少ないことから第二世代の薬を使用することが主流となっています。


アレグラFXは眠気以外の副作用も少ない薬となっています。
注意ポイント
抗コリン作用がある第一世代の薬は前立腺や緑内障の症状を悪化させる恐れがあるため、購入する際は医師、薬剤師又は登録販売者に相談してから購入しましょう。
アレグラFXは花粉の飛び始めから使用する
第二世代に分類される薬は、副作用が少ないメリットがありますが効き始めるまでに少し時間がかかるというデメリットがあります。

そのため、アレグラFXの添付文書では「花粉が飛び始める前」から飲み始めることを推奨しています。


参考
まとめ
アレグラFXは第二世代の抗ヒスタミン薬であり、花粉症の鼻水やくしゃみといった症状に効果がある市販薬です。

他の市販薬と比較して眠気が少ないので、日頃から自動車の運転をしている人でも安心して飲めるのでオススメの市販薬です。


